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ゲーム企画のお仕事

posted on 10月 12th 2016 in System&Game with 0 Comments


Guten Tag 今回ブログを担当する新山です。
松山オフィスでゲームプランナーやディレクションを担当しています。

去年までは東京のゲーム開発会社で企画職をしていましたが、
娘が生まれたことをきっかけに地元へUターンして転職しました。
生まれ育った松山の落ち着いた環境で仕事と子育てに勤しんでいます。

さて、私の仕事であるゲームプランナーですが
「どんな仕事なの?」と聞かれることが全く無いので
一方的に私から説明させてもらおうと思います。

「ゲーム開発」に携わる仕事をものすっごいザックリ分けると概ね以下の職種に分かれます。
・プランナー
・プログラマー
・デザイナー
・サウンド
※プロデューサーとか偉い人は割愛で。

で、これらの職種の役割をものすっごいザックリ言うと、
プログラマーはゲームを動かす人。
デザイナーは動くものを作る人。
サウンドはBGM、SEを作る人。
です。

ではプランナーは?というと、
どんなゲームをどう作るか考える人です。

これだけ聞くとなんだかすごく楽しそうだし、
他の職種から比べると簡単そうですね。

順を追って補足します。

 

1.
まず企画を作るところから始まります。
自分が開発会社の場合は大体クライアント様から企画のお題を頂きます。
「RPG作りたいんだけど」とか「このキャラを使ったゲームつくりたいんだけど」とか。
そんなクライアント様のご要望に合わせて企画書というものを作ります。
こんなゲームを作りますよ~、という説明資料です。

この時に勘違いしてはいけないことが「僕が考えた最高に面白いゲーム」にならないことです。
いや、それが世の中の皆様に受け容れられるのであれば何の問題も無いのですが。。。

クライアント様に認めて頂かないとお仕事として成立しませんので、
当然クライアント様のオーダーに応えた内容である必要がありますし、
持っている、用意できる技術、人員で開発ができる必要もありますし、
最終的なお客様であるユーザーの皆様にも楽しんで頂ける必要があります。
決して独りよがりではなく、周りを納得させられる説得力のある企画でないといけません。

はい、なんだかハードルが上がりましたね。

無事企画書ができましたらクライアント様に提出です。
このまま一気に開発突っ走るぜ!という事は少なく、大体コンペです。
コンペというのはアレです。コンペディションです。競争です。
クライアント様はいくつもの開発会社へ声をかけてたくさんの企画を集めます。

クライアント様も当然良い企画が欲しいですし、
それが安く作れるのであればそれに越した事はありません。
集まった企画の中から良いものを選び、それを提案した会社に開発を依頼します。
(企画だけ拾っておいて開発は他の会社に、、、ということはないハズです。)

言い忘れましたが企画書の提出とともに、これくらいの費用で作れますよ!という見積もりも出します。
この見積もりというのもプランナーやディレクターが現状の情報をかき集め、
プログラマーやデザイナーに「こんなの作るとしたら何日かかるよ?」
という確認をして金額に落とし込みます。
この時点で開発のスケジュールも用意したりします。先々を見越しておかないとダメですね。

何としても受注したいがためにプログラマーやデザイナーから言われた工数を少なくして
見積もりをつくったりすると、後から大変なことになりますのでここはうまくやりましょう。

企画書と見積もりを提出し、見事コンペに勝ちぬいたらようやく開発スタートです。
負けた場合はフリダシに戻ります。

 

2.
さて、コンペの時に出した企画書は嘘とは言いませんが、夢や希望が詰まっていたりします。
実際開発するにあたって、現実的な「仕様」というものに落とし込む必要があるのですが、
この現実的な仕様が企画書と乖離が大きいとクライアント様から「新山くんちょっといい?」
ということになるので、ここはバランス感覚が必要です。経験を積んで養いましょう。
この辺をこれ以上具体的に言うと揉めたり怒られたりするので割愛します。

あ、「仕様」というのはゲームの設計とかつくり方とかです。
考えた内容を実際プログラマーやデザイナーに作ってもらう際に、
このように作ってね、という指示を出すための資料です。
決して口頭だけにならないよう、書面としておくことが重要です。(戒め)

 

3.
開発を進めながら更なる仕様やデータ(キャラのパラメータなど)を作り続けていくのですが、
順調に開発が進んでいるかどうか、進捗具合を確認していくのもプランナーのお仕事です。
順調に進んでいないようであれば担当者から問題点を聞き出して解決方法を模索します。
安易にスケジュールを伸ばすとかは許されないのです。(戒め)

具体的な解決方法は概ね「がんばる」「もっとがんばる」「睡眠時間を生贄に作業時間を召喚」となるのですが、
色んな人の知恵を出し合うことで、「効率的なつくり方」が見つかる場合もありますので、
意見を吸い上げる場を設けることができる、ということもプランナーとしては重要な能力だったりします。
パソコンと向かい合っているようなイメージのお仕事ですが、それ以上に人と向き合わねばなりません。

 

4.
あとは開発終了まで3を延々と繰り返していくことになるのですが、
最近のスマホのゲームとかだとリリースしてからが本番だったりします。
お客様がどのように遊んでいるか、ということを数値で分析して改善を続けていきます。
よく遊ばれているコンテンツと遊ばれていないコンテンツの違いは何なのか、
なんかこのボタンあまり触られてないけど不要な機能なのかしら?それとも場所が悪い?
などなど。
こういったリリース後の問題を分析し、改善策を出すというのもプランナーのお仕事です。

長々と書きましたがゲームの開発工程のような話になりましたね。
とはいえプランナーというのは開発工程全てに関わるような職種ですので、大体このような感じです。
他のサイトを見て確認しましたが概ね間違いはなさそうです。(錯乱)

 

以上です。

千鳥足の駆け足で説明しましたが、ゲームプランナーというお仕事をなんとなくご理解頂けたでしょうか?
なんとなくで結構でございます、会社が変われば細かい部分は変わりますので。はい。

さてさて、一段落ついたところで話は変わってリクルートなお話です。
こんな私でも10年ボチボチはゲームプランナーとしてご飯を食べていますが、
「なぜ?を理解・説明できる(論理的な思考)」
「ちゃんと人と話すことができる(コミュ力)」
「ゲームが好き(情熱)」
「色んな意味でのバランス感覚」
という要素が備わっている人がゲームプランナーに向いているのかなと思います。
他のサイトでも似たようなことを書いていたので概ね間違いはなさそうです。(錯乱)

ちなみに私が前の会社でプランナーとして就職した際は「ただのゲーム好き」という程度でしかなく、
どこにでもいる元自衛隊員の色物枠でした。
経験を積んでいく上でその他の能力は身についていきましたので、
細かいことは気にせず熱い情熱を持ってウチに企画書を送りつけてくればよいと思います。

ただし、絵も描けないしプログラムも組めないから、じゃあプランナーを目指そう!
というのは勘弁な!

次回予告!
ひんかん
(品質管理)