「やらないといけないタスクがすぐにできる」ToDoリストの書き方
ここ半年ほど、紙とペンを使って、ToDoリストや日々のプランニングを行ってきました。その間にも、いろいろなアナログシステムを試して、どれが自分にぴったりくるのかを探りました。
常に新しいアイデアやシステムに目を配りながら試行錯誤を続けた結果、最近、とてもシンプルなのに、とてもよくできたアナログシステムに出会いました。
オートフォーカスシステム
このシステムがオートフォーカスと呼ばれている理由は、締め切りや優先度という概念を使わないで、いま取り組むべきタスクが自動的にわかるようになっているからです。
もちろん、締め切りがあるタスクもあるでしょうから、そこはまた別の管理が必要となります。以下、まずオートフォーカスシステムの概要を説明したあとで、私がこのシステムをウィークリープランナーやブレットジャーナルといった手法とどう組み合わせているかを紹介します。
ToDoリストが1つだけ
オートフォーカスシステムはToDoリストを1つだけ使います。『TaskPaper』のようなアプリでもかまいませんが、基本的にが紙とペンを使います。
最初にブレインダンプ(脳の排水)を行います。頭の中にある「やるべきこと」をすべて書きだしてください。1ページで収まらなくてもOKです。思いつくタスクをすべて書きだすようにします。
内なるオートフォーカスを使う
このシステムは、あなたの内なる感情と理性を大いに活用します。このシステムの狙いは、「やらねばならない」タスクはやる気が湧きにくいという問題と、「やりたい」タスクばかりをやっていると、重要だが退屈なタスクがどんどん先延ばしされるという問題を、うまく解消することです。
やり方はこうです。まず、ToDoリストに冒頭から末尾まで、何も意識しないでざっと目を通していきます。このとき、ToDoタスクを1つずつ目で追いながら、自分の内なる感覚によく注意を払ってください。おそらく、感情に訴えかけてくるタスクがいくつかあるはずです。そうしたものは、あなたが「やりたい」タスクです。一方、理性に訴えかけてくるタスクもあります。それらは「やらねばならない」タスクです。そして、感情と理性の両方に訴えてくるタスクがあれば、それがあなたがいま取り組むべきタスクです。
タスクが「オートフォーカス」されたわけです。
オートフォーカスリストを更新する
タスクを1つ選ぶことができました。ここで重要となるのは、無理にやり通そうとしないで、やる気が持続する時間だけタスクに取り組むことです。(何らかの基準が欲しいなら、最低でも1ポモドーロだけ、タスクに集中するのもあり)
やる気が続く間だけ取り組んだあと、まだタスクが完了していなければ、そのタスクは線を引いて消し、オートフォーカスリストの末尾にもう一度同じタスクを書き入れます。
以後、タスクに取り組むたびに、線を引いて消し、リストの末尾に再度記入します。これを完了するまで繰り返してください。タスクがついに完了したときは、線を引いて消したあと、再記入しなければOK。
このやり方の狙いは、大きなタスクや、やり続けるのが苦痛なタスクを、少しずつ削り取るように取り組むことで、いつも何かしら重要なタスクに取り組んでいる状態を保つことにあります。
1つのページのタスクがすべて線で消されたら、ページの上の隅に、『X』マークを書き入れます。これは、このページにはもう未完了タスクが残っていないサインです。
また、そのページより前に未完了タスクがあるページが1つもない場合は、Xマークを丸で囲みます。こうしておけば、Xマークのあるページはもう見る必要がないこと、また、丸で囲まれたXマークがあるページがあれば、その前にあるページはすべて見る必要がないことがわかります。
オートフォーカスシステムの使い方、私の場合
オートフォーカスシステムにも欠点はあります。それは、スケジュールどおりにやるタスクや、締め切りのあるタスクにはあまり向いていないことです。とはいえ、サイドプロジェクトなど規模が大きくてずっと続いていくタスクや、ちょっとした用事や細かい管理作業などの見落とされがちなタスクの管理にはぴったりです。
私は、オートフォーカスシステムと、いくつかの別のアプローチを組み合わせて使っています。『Midori Traveler’s Notebook』という手帳に何種類かのリフィルを入れ、タスクの締め切りや「本日のタスク」リストを管理しています。
オートフォーカスシステムは、大きな管理システムの一部として、先延ばししがちなタスクや、手をつけあぐねているプロジェクトを管理するのに使うとよいかもしれません。私自身、最初にオートフォーカスリストに書き出したToDoタスクの半分が、この半年で片付いたことに驚いています。ですので、これからもこのやり方を続けるつもりです。
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